大当たり回だった3月新製品に続き、4月の新製品もまたまたクリーンヒットな車両が出てきた。EF66のブルトレ牽引機と、14系・24系併結編成のさくら・はやぶさ、富士である。
今回は釜の方をメインに述べていきます。




【フルリニューアル】

3090-3:EF66 0番台 ブルートレイン牽引機 8,580円

 
何よりも驚いたのが、「フルリニューアル」という文面。てっきり再生産するだけだろうと思いきや、ここに来て完全新規製作をしてくるとは驚いた。現在リリースされているEF66は2004年にフルリニューアルされた2代目で、この時にフライホイール搭載動力ユニット(EF210と共通)になったりスカートが車体マウント式になったりしていた。機関車ってモデルチェンジの周期が結構早かったりするんかな・・・(それを言うなら何でゴハチはあんなに長生きなのか)。

公式ホームページには記載されていないが、恐らくサスペンションつきでギアユニットが先頭側に偏っている新構造になると思われる。この世代のモデルはフライホイール搭載とはいえ3極モーターなのでラビットスタートになりがちなイメージがあるが、発表にある通りスロットレスモーターの採用でそれも軽減されると見ていいだろう。

また、ヘッドマークがマグネット式になったのは非常にありがたい。現行製品では飾り帯のパーツごと取り換える必要があり、この作業をするにあたっては前面手すりを一旦外す必要もあって大変に面倒だった。そういった煩わしさから解放されるのは非常に歓迎すべきところである。



ただし、公式ホームページを読んで気がかりな点が2つある。

ひとつは、「従来よりも滑らかな動きになる」という文面。なぜなら従来製品の時点で既に動きが物凄くなめらかなのである。というのもモーターが5極タイプだしフライホイールもでかいからだ。恐らく公式ホームページ中にある「従来製品」というのは、3極モーター&サスペンション機能つきの製品群のことを差していると思われる。まぁ本当に現行製品よりも更に滑らかに動けば文句無しにすごいわけだが・・・。

そしてもうひとつは、「4%勾配で室内灯つき客車15両を牽引できる」という文面。コレ、かなり信憑性が疑わしいものがある。そういう牽引能力を持つ車ってNゲージ機関車の中では稀なんだよなぁ…

一般的にNゲージの動力車は、4%勾配において8~9両前後・編成重量300g程度の車両を引っ張るのが限界である。KATO製の室内灯つき24系客車15両編成の場合、編成重量は510gにも及ぶ。一般的な牽引力を持つ動力車の場合、1.5%勾配を登るのがやっとである。4.0%勾配で15両編成を引っ張るのがいかに大変なのかが何となくでもお分かりいただけただろうか。

まぁそれでも、同社製のEF81・EF510(ともに新動力車)に関してはこれくらいの牽引力は持っていると思われる。先ほどチョロっと述べたゴハチが古い金型を擦り続けているのも、W=130gという重量級ボディ(EF65などはW=90g前後)からくる高い牽引力が重宝されているからであろう。この2形式よりも全長が短い(=車重が軽い)EF66が、それだけの牽引力を発揮できるのか、ヒジョーに気がかりである。

もしくは、「牽引できる」という事象に対する解釈違いがあるかもしれない。多少スリップしても登り切ればOK、って考えている節もある。ちなみに筆者の場合、目視で空転せずに勾配起動できることを以て「牽引できる」と述べています。

このへんも気がかりですね。とにかく牽引力アップを謳うのであれば実際に買って試してみるしかないと思います。





【新発売】
10-1799:寝台特急「さくら・はやぶさ/富士」 24系 9両セット 22,660円
10-1800:寝台特急「さくら・はやぶさ/富士」 14系 6両セット 15,400円

客車に関してはそんなに詳しく知らないので、軽く述べます。
1999~2002年まで見られた、14系・24系併結の15両編成を再現できるモデルです。分割編成として「さくら・はやぶさ」に、分割なしの運転として「富士」に使用可能。6年前に発売された「はやぶさ」以来となる、JR時代の九州ブルトレのリリースに期待がかかります。

・・・各ケースとも機関車を収納できるって書いてあるけど、9両セットの方は無理なんじゃない?