現在、筆者は保有車両への室内灯装着を精力的に行っている。
冬期休暇の間にもトータル54両の車両に装着を実施した。今回は100系と700系に取り付けた時の様子をレポートする。2系列ともメーカー純正のLED室内灯クリアを使っているが、100系に関しては少々特殊加工を、700系に関しては光源の使い分けを行っている。





100系新幹線<グランドひかり>の場合

光源は全車とも白色+オレンジフィルターとした。また、7・9・10号車に関しては階下席も明るく光るように細工を施しているので説明していく。


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先頭車に取り付けた状態。照明板はボディ側のガラスパーツに取り付ける構造で、先頭車の場合は1ブロック分カットする必要がある。ちなみに16号車は1号車と室内パーツが共通のため、座席の向き・配列が実車と逆。

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126形(2・4・6・12・14号車)に取り付けた状態。
中間車に関しては照明板のカットは不要。ちなみに厳密に言うとボディのガラスパーツに取り付ける構造。ぴっちりカッチリ嵌まり込む反面、一度取り付けたら中々外れない。

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125形トレーラー車(3・5・13・15号車)に取り付けた状態。
これらの車両に関しては何故か座席パーツが126形とは逆向きに取り付けられている。なんでなん?

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11号車・動力車に取り付けた状態。

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旧構造の動力ユニットなので、集電シューを折る必要もある。

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2階建て車両への取り付け状態。基本的な作業は平屋車と全く変わらない。
写真は8号車・食堂車。食堂部分のパーツこそ専用部品だが、階下席は座席車の流用である。この車両に関しては階下を明るく照らす必要がないのでこのまま取り付けるが、残り3両のダブルデッカー車に関しては明るく照らす必要があるので、下記に述べる特殊工事を実施している。


7・9・10号車階下席の照度改善工事
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本工事においては両面テープと接着剤が必要である(はんだ等の難しい作業は不要)。
照明板については、651系のグレードアップ工事の時に余ったパーツを活用。根元から3ブロック目の切れ目でカットする(写真は先頭車用のプリズムのため、トータルの長さが短めである)。

光源については純正パーツを使用。室内灯ユニットのホルダを外して端子をまっすぐ伸びるように曲げる(折れないよう慎重に曲げること)。また、光の青白さが気になる場合はオレンジフィルターをゴム系接着剤で取り付ける。

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階下席用の室内灯ユニットは、シャーシ側に都合よくピンを差し込める隙間があるのでそこに差し込む。
階下席用の照明板は、2階席用パーツの裏側に両面テープで取り付ける。室内灯ユニットとの隙間が極力小さくなる位置で固定すること。

ちなみに照明板に関しては現行のLED室内灯クリアの分でも使えるが、その場合は横幅を切り詰めるようにカットする必要があることを記しておく。

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点灯状態。2階席の肉抜き部分から階下席の照明が不自然に明るく見えてしまうこともあるので、気になる人はここを紙などで遮光してもよい。

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改善工事の結果はこの通りで、階下席も2階席並みに明るく光っていることが分かる。

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デメリットとしては当然重量増加が挙げられる。元々ダブルデッカー車は平屋車よりも5gほど重いが、この改造工事で更に2g重くなってしまう。7g増加×3両+5g増加×1両で、同期の16両編成より編成重量が26gも重くなってしまうのである…。

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食堂車の点灯状態。ほどほどに作り込んである室内ディティールが映えますね。








700系新幹線「のぞみ」の場合

光源は普通車が白色+オレンジフィルター、グリーン車が電球色とした。工程そのものはいたって基本的なものである。


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照明板を取り付ける構造は100系と全く同じ。先頭車の場合、2ブロック分カットする必要がある(後継のN700シリーズも同様だよね)。

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中間車に関しては照明板をそのまま使用する。100系の場合とは異なり、全車とも座席は博多側を向いている。また、室内灯ユニットも全車東京側の取り付けとなっている。

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グリーン車は光源に電球色を選択。室内パーツは3両とも専用パーツが使われている。10号車は動力車だが撮影し忘れた。取り付けの要領は100系と全く同じなので割愛させていただく。

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こうしてすんなり取り付けられましたとさ。

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700系の場合、普通車とグリーン車とで光り方に明確な差が出るのもポイント。それにしてもLED室内灯クリアって、ほんっと光り方がキレイだなぁと。コストパフォーマンス最高やぞ。

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偶数号車に関しては行先表示器が明るく光るのもポイント。ちなみに奇数号車は位置の関係でほっとんど光らない。




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これで所有する新幹線車両のうち、0系を除いたすべての車両が室内灯つきとなった。残った0系に関してもやる気と財力がわいた時に実施する予定。ちなみに0系の場合、ちょっとした工夫が必要であることを先に記しておきます。