かつては当たり前のように拝めたやくもの混色編成だが、ゆったり化が完了して以降は全くお目にかかれない状態が続いていた。しかしながら最近、混色編成が2形態生まれたのでここに書き記す。ちなみに1本は計画段階から混色組成であるもの、もう1本は突発で混色組成になったものである。




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1.スーパー色×ゆったり色
以前の記事でも書き記したが、復刻スーパーやくも編成は2/20~3/15の期間はゆったり色MM'ユニットを組み込んだ6両編成になる。
組成は出雲市側から以下の通り。

・クロ380-7
・モハ380-577
・モハ381-77

・モハ380-283
・モハ381-83
・クハ381-142

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2・3号車の増結モハユニットがゆったり色になるわけだが、何と増結3両編成からクハを抜いたユニットが使われているのである。モハ380に電連があるのがその特徴。というのも、国鉄色が登場して以降、増結用モハが足りなくなっているからだ。

元々パノラマ編成・サブ編成用の増結ユニットは2組しかいなかったが、そのうちの1組が国鉄色編成用に取られてしまい、1組だけになってしまったのである。そこで不足する増結ユニットは、3両増結編成からクハを抜き取ってこれに充てたのである。この状態は国鉄色編成が出た当初から起きていたのである。



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2.国鉄色×ゆったり色
こちらは突発で起きた混色編成。さらに細かく言うと、これまでに2パターンが発生している。

1パターン目は2月初旬に起きた事例で、ノーマル編成に国鉄色編成の上り側3両を増結したものだった。ある日の夕方~夜間に1往復だけ運転されたものであり、さすがに記録はできていない。

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そして2パターン目は3/4・5に起きた事例で、上の写真がその時のものである。
3/4の朝、やくも8号として走っていた国鉄色編成がEB装置故障により、米子駅で運転打ち切り。折り返しのやくも9号は運休になってしまった。

この時、国鉄色編成の動けない岡山側3両の代役として、急遽3両増結編成が繋がれて同日のやくも24号から代走を務めたのだ。編成は出雲市側から以下の通り。

・クロ381-141
・モハ380-71
・モハ381-74
・モハ380-569
・モハ381-69
・クハ381-108


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岡山側の先頭に立ったクハ381-108は、元日根野車。なおかつ、KATOがスーパーくろしお編成の3両増結セットとしてリリースしている車両でもある。

最近、第三の復刻塗装をくろしお色にしようとかいう非常に不穏な流れが起きているのだが、正直感心しないな。別に381系のバーゲンセールをやっているわけではないし、あくまでも「やくも」という列車として何を蘇らせるかを考えるべきじゃないだろうか。
まぁしなの鉄道でもスカ色を走らせていたりするし、過去にもくろしお色は山陰の地で営業運転を行ったこともあるのだけれども、やっぱりギリギリアウトってとこかな。

今は増結クハが1両余っているから、いっそのこと元日根野車を1両くろしお色に塗り替えて里帰りさせるってのもアリなんじゃない?



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●座席はどうなる?
実は国鉄色編成は、現在走っているどの編成とも定員が合わない。というのも、クモハ入り6両編成は2016年10月以降、めっきりやらなくなったからだ。(ゆったり化前はこれが標準形態だったけどなぁ)
そのため突発代走が発生した場合、指定席の管理などが色々と面倒になってしまうのである。


1パターン目(ノーマル編成+国鉄色上り側3両)の場合
・所定:Tsc-T-M'-Mc+M'-M-Tc
・代走:Tsc-T-M'-Mc+T-M'-Mc

言い忘れたが、これはノーマル編成の代走を国鉄色が務めたというパターンである。

5号車は自由席車のために形式が変わっても問題なし。6号車は所定モハ381がモハ380代走になるために定員が4人減るが、7号車が所定クハ381からクモハ381代走になるため定員が4人増える。トータルでの定員は変わらないのでそんなに気にすることはない。



2パターン目(国鉄色下り側3両+増結編成)の場合
・所定:Tsc-M'-M-T-M'-Mc
・代走:Tsc-M'-M-M'-M-Tc

こちらは先述した通り、国鉄色編成の代走をゆったり色が務めたパターンである。

4・5号車は自由席車のために形式が変わっても問題なし。6号車は所定クモハ381がクハ381代走になるため、定員が4人減ってしまう。そのため座席変更の処理が結構面倒だったのかもしれないし、最悪座れなかった人が出てきたことになるな・・・。




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このように381系やくもは復刻塗装編成が登場したあたりから、車両体制が再び混沌としたものになっているのだ。さぁ、スーパー色の増結モハは果たして一体どうなるのやら・・・。